後藤仁のスロー・クルージング
軍事関係図書(洋書中心。自腹で購入!)の書評と日々の雑感
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IV号対空戦車オストヴィント
インカのめざめと北アカリを購入したと書いたら、お馴染み山ちゃんからアマゾンで買うよりも農協から購入したほうがお勧めとのコメントがあった。一応自分が購入したのは、楽天を介した北海道農家の産直なのだ。去年買ったらこれが当たりで、結構楽しめたことから今年もまた購入した次第。

ジャガイモはリンゴを入れておくとかなり日持ちがするし、芽が出てもえぐり取ってしまえばまったく問題ないので、15kg(実際は住職さんへの貢物があるので、10kg強だが)あれば様々な料理に供することができる。単にふかして塩をかけただけでも、十分美味しくいただくことができるからにして。

コメントに出てきた自分の名を騙るといえば、その昔初めて高橋 昇氏とお会いした際に、あなたが後藤さんと驚かれたのでそのわけを聞くと、渋谷の大盛堂に入っていた洋書店アルバンで会った人間が、私が後藤ですと言ったそうで、実物に会ってみると違うのに驚いたとのこと。あちきの名を騙っても、何もいいことはないと思うのだが、わからんゾ。

さて今回は、ドイツの実用対空戦車としては最後の車輌となったオストヴィントについて書いてみよう。これはグランドパワー誌への掲載を目的として調べたことを短縮したものであり、詳しく読みたい方は(そんな人間いないってか)、もちろん今月発売のGP誌を参照されたい。

オストヴィントといえば、一昔前まではあまりにも有名な試作型の連続写真しか流布していなかった車輌だが、まずパンツァーレック誌、次いでナッツ&ボルト誌に生産型の写真が掲載され、加えてパンツァー・トラクツ誌の対空戦車改訂版にも新しい記事が掲載され、全貌とはいえないまでもようやくそのアウトラインが判明した。

これまでのオストヴィントに関する記述と決定的に異なるのが、砲塔のリング径。従来はクーゲルブリッツと同じ190cm(これはティーガーと同じ)に拡大されたとされていたのだが、最新の資料ではオリジナルのIV号戦車のままであり、試作車による試験において機関室の点検ハッチが砲塔と干渉して開けないため、リングを前方に移し、併せて無線手のハッチも操縦手ハッチと並行する位置まで前に出したのが試作車との相違点としている。

またこれまでは、クーゲルブリッツの車体7輌にオストヴィントの砲塔を登載して製作された車輌が存在するといわれていたが、これはまったくの誤報であることが先の記述から明らかとなった。また車体はクルップ社傘下のグルソン工場で新たに生産し、同様にニーベルンゲン製作所で製作された上部構造およびローレン工場で製作された砲塔をそれぞれシュターリン工業に送り、ここで最終組立てが行われた。

しかし生産は遅々として進まなかったため、業を煮やした兵器局は1944年末にオストバウ社でもオストヴィントの生産を行うことを決め、こちらの車体は同社で製作していたヴィルベルヴィントと同じく前線から戻された車体が流用されることになった。

ここで問題となるのが上部構造で、砲塔リング径が同じためそのままオストヴィントの砲塔を搭載することは問題ないが、前述のように砲塔を前方に移さないと機関室点検ハッチの開閉が不可能となる。常識的に考えれば二^ベルン製作所から上部構造がオストバウ社に送られたものと思われるが、開閉をあきらめても生産数を上げるためにオリジナルの状態でオストヴィント用砲塔を載せたという可能性がないわけではない。

また生産型の砲塔は、砲塔前面に命中した小口径弾が滑って砲塔リング部を損傷することを避け、三角形の跳弾ブロックが新設されたがこれは写真でも確認できる。生産数はシュターリン工業とオストバウ社ともに22輌としているが、シュターリン工業での完成車が新規生産車体を用いていたのに対し、オストバウ社生産車は既生産車体が使われているのが相違点だ。

キットとしてはその昔のモノグラムは論外として、比較的最近リリースされたイタレリ、トランペッター両社ともに試作型をモデライズしていたが、ようやくサイバーホビーから正しい(という表現もなんだかおかしいが)生産型オストヴィントがリリースされることになった。面倒なコーティングも必要ないし、キット紹介用として恵んでくれることを強く望んでいる今日この頃だ。
CH6550.jpg

サイバーホビーがキット化するオストヴィントの箱絵。わずか44輌しか生産されなかった車輌だが、いかにもドイツAFVらしい雰囲気を漂わせている車輌だ
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テーマ:軍事と兵器 - ジャンル:趣味・実用

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