後藤仁のスロー・クルージング
軍事関係図書(洋書中心。自腹で購入!)の書評と日々の雑感
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
III号対空戦車(その2)
本来ならば前回に書いたマジックブレットの使用感を記さなければならないのだが、まだ届いていないためこれは次回回し。口コミを読むと音が大きいという問題が結構書き込まれているが、実際に使用している人に聞いたら別にうるさくないとのことで、これが購入の決め手となった次第。さてその実体は…。来週が楽しみだ。

ここからは前回の続き。III号対空戦車車体には、オーバーホールのために前線から戻されてきたIII号突撃砲が用いられ、戦闘室や架台、弾薬庫といった突撃砲専用コンポーネントを外したうえで、これまた前線から戻されてきたIII号戦車のうち、砲塔リング部分に損傷がないものが取り外され突撃砲の車体と組み合わされた。

生産型オストヴィントの場合は機関室のハッチと砲塔が干渉するため砲塔リングを前方に移し、併せて副操縦室とそのハッチも前方に移動して操縦室と平行位置に改修する必要が生じたが、III号戦車の場合は車体上面に操縦室ハッチが存在しないため、そのまま車体の上部構造を用いることができたわけだ。

ただしIV号戦車とIII号戦車では砲塔リング径が異なるためそのまま搭載することは不可能であり、砲塔部のリング部分をIII号戦車に合わせるという改修が行われたのは間違いないだろう。しかし作業が進められているさなかの1945年3月18日、戦車委員会が出した緊急戦車生産計画でこの新規生産計画をキャンセルし、砲兵向けとして最初の既生産砲塔18基を用いた車輌の生産のみを承認した。

写真が残されていなのは残念だが、1945年3月の西部戦線向け補充戦車の中に突撃砲部隊向けとして対空戦車5輌がリストアップされており、30日に第341突撃砲旅団向けとして発送され、4月5日に引き渡されたとしているが、これがIII号対空戦車だったと考えるのは極めて妥当だろう。

また3月15日付の装備状況報告書で、第244突撃砲旅団が対空戦車2輌(うち稼動車1輌)、第341突撃砲旅団が対空戦車3輌(うち稼動車2輌)としており、さらに4月5日付の第667突撃砲旅団から出された西方報告書において、対空戦車4輌(うち稼動車2輌)の装備を明らかにしているので、18輌すべてが完成したか否かはわからないがIII号対空戦車は少なくとも9~14輌が完成したことは間違いないようだ。。

III号戦車にオストヴィントの砲塔は少々大きすぎる感もあるが重量的にはなんら問題はなく、砲塔の装備位置自体がかなり前方なので、横に振れば機関室の点検ハッチ開閉に支障はなかったものと思われる。このあたりを踏まえて、キットで再現するのも面白かろう。

注意しなければならないのは、III号戦車とIII号突撃砲の車台は一部に相違が見られるため、正確を期すならば面倒でかつ費用も要するが、実車同様にIII号突撃砲のキットから戦闘室を外して、III号戦車の車体上部構造と組み合わせる必要がある。ただしもしかしてサイバーホビーあたりからキットがリリースされたりする可能性もあるので、傍観するのが無難かも知れない。
スポンサーサイト

テーマ:軍事と兵器 - ジャンル:趣味・実用

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。