後藤仁のスロー・クルージング
軍事関係図書(洋書中心。自腹で購入!)の書評と日々の雑感
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新紀元社『シェパード・ペインのダイオラマの作り方』
その昔のモノグラム製品で、箱絵の代わりにに素晴らしいディオラマ写真が載り、その製作法を写真で解説したパンフレットが同梱されていた時代を覚えているだろうか。そのディオラマの作者がシェパード・ペインで、その作風は自分のキット製作に大きな影響を与えた。

その後、宣伝が上手いフランソワ・バーリンデンがディオラマ・ビルダーとして登場し、日本でも多くのファンが追随したが、個人的に彼の作風は好きではない。何しろ汚れ過ぎで、これじゃパイロットが乗るのを拒否するよなといいたくなるような飛行機キットには、興ざめさせられたものだった。

これまた昔のことになるが、シェパード・ペインの手になる『HOW TO BUILD DIORAMAS』が、月刊ホビージャパン誌の別冊『ディオラマの作り方』として刊行されたときは、多くのモデラーがディオラマ製作のバイブルとしたんじゃないかなと思う。

鶏が庭鳥と書いてあったりと(確かに庭の鳥ではあるがナ)結構誤植も散見でき、後で原書を見て写真なども省略されていたことを知ったが、それでもその価値に何ら影響することはなかった。しかしその後、絶版となって入手することができず、若いモデラーを嘆かせていたのが実情だ。

そんな折、新紀元社から同じ名前(ただしディオラマはダイオラマと表記が変わっているが)で、第2版として再版された。と言うより、オリジナルが第2版となって、それを日本語版としたというほうが正しい。有り難いことに初版発売後に製作された新たな作品や、日本語版の初版で省略された写真も掲載され、初版をしのぐ内容に仕上がっている。

本書はディオラマ製作法を、そのアイディアから始まって、ベースと地形の製作法や汚しの技法、フィギュアのポーズと塗装、ディテール、スーパーディテールとダメージ製作法、シャドウボックス製作法、さらには撮影法まで18章に分け、豊富な写真とイラストを交えて、微に入り細に穿って解説している。

一部のイラスト、例えば接着剤などの蓋を用いたローラーによるツイメリット・コーテイングなど、現状にそぐわなくなったものは外されているが、新たなものも追加されており、まさしくモデラーのバイブルとなる好著だ。かなりの時間を経ても、やはりよいものはよいということなのだろう。
 
この本に書いてあることをそのまま真似しろとは無論いわないが、間違いなくキットやディオラマ製作に役立つはずだ。記事はともかく、ほとんどの写真がモノクロからカラーになっているし、初版で掲載されていなかった記述も結構多いので、前作をお持ちの方も安心して購入することができる。

とにかく初心者からベテランまで、キット製作や模型を愛するモデラーに広くお勧めしたい一冊だ。ページ数は総144ページで価格は2,800円(税抜き)だが、価格を超えた内容であることは間違いない。

シェパード・ペインのダイオラマの作り方シェパード・ペインのダイオラマの作り方
(2007/08/25)
シェパード ペイン

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